70,000年分が、45メートルに。
今日は、「人類と気候の10万年史」というベストセラーでも話題になった、福井県の水月湖について、書こうと思います。
水月湖は、湖の底に堆積物が70,000年分、欠けることなく積み重なっていて、その深さがなんと45メートルもあります。
その重なった堆積物を「年縞」と言いまして、福井県三方五湖の近くにある年縞博物館に行ってきました。
最初は、確かに70,000年分が45メートルあるって、すごいと思ったんですが、何がすごいのか、よく分かりませんでした。
それが、ホームページを読むうちに、なるほど!と興味深かったです。
年縞は何の役に立つのか?
つまりですね。例えば、遺跡発掘で、貝殻が出てきたとするじゃないですか。
その貝殻が、いつの時代のものかを特定するのに、放射性炭素年代測定法っていう方法が使われるそうです。
これは、物質に含まれている放射性炭素が、何月とともに減っていくので、どれくらい残っているか?で、年代を特定していくそうです。
ただ、この方法には悩みがある。何か?
それは、大気中に含まれる放射性炭素の量が、時代によってバラバラなので、数百年から、数千年のズレが出てしまうそうです。数千年って、かなりですよね(;´∀`)
ところが、この水月湖の年縞は、毎年、欠けることなく、積み重なっているので、その年代のシマシマのところを取り出して、炭素を測定すると、年代ごとの炭素の量が分かるんです。
すると、それまで数100年から数千年あったズレが、かなり正確に特定できるようになったらしいです。
これを知った時は、なるほど〜!と感心しちゃいましたね。年縞が何の役に立つんだろう?と、ほんと不思議だったんです。
湖が埋まってしまうのでは?
じゃ、そのうち、だんだん堆積物が積み重なると、湖が陸地になっちゃうのでは?と思いませんか?そうじゃないんです。水月湖の近くには、断層活動があり、少しずつ、沈下、つまり、湖の底が沈んでいるんだそうです。
奇跡ですよね。たまたま、湖が埋まらない環境になってるんです。
川が直接流れ込まないつくり
水月湖には、川が直接流れ込まないことも、環境として抜群。そのおかげで、年縞が川の水流で掻き乱されることがないんだそうです。
川の流れは、一旦、三方湖に流れます。
そして、三方湖と水月湖をつなぐ、細い切れ間から、少しずつ水月湖に流れるので、水月湖の底にある堆積物が、かき乱されないんですね。
博物館に行った時、大雨が降って、川から大量の濁った水が入り、川と直結している三方湖は、泥水で白くなっているのに、隣の水月湖は、青い色のままという写真を見せてもらい、百聞は一見にしかず。
福井の湖に阿蘇残の火山灰?
水月湖の年縞を見ると、遠く阿蘇山からの火山灰が確認できたり、氷河期から暖かい時期に変わった時期も分かるようで、とても興味深かったです。
いかがでしたか?今日は、私が興味を惹かれた水月湖の年縞の話を書きました。
最初に話した「人類と気候の10万年史」は、オーディブルでも聞けますので、おすすめです。
コーチングプレイスでは、基礎講座の体験会を随時、開催しています。次のフォームから、開催時間をチェックしてくださいね。
直近は、
2023.11.10(金)9:00、10:30
2023.11.13(月)9:00、16:00
2023.11.14(火)10:30
2023.11.22(水)16:00
2023.11.24(金)9:00、10:30、13:30、16:00があります(予告なく変更になることがあります)
ともこのコーチングが気になるな~と言う方は、こちらからどうぞ。オリエンテーション(無料 1時間)からご案内します。折り返し、日程調整のメールをお送りします。